マクロを作成するときによく使う「最終行」と「最終列」を取得する方法について説明します。
エクセルシートの最終行を取得する方法
エクセルシートに表などのデータがあり、一番下の行が何行目かを調べる方法について説明します。
最終行を調べる方法は色々ありますが、一番よく使われる方法は↓のように書きます。
「Rows.Count」はエクセルシートの限界の1,048,576行を意味します。
最終行を求めるときはシートの一番下(シートの限界の行)から上に向かって(xlUp)調べて、値があるところを最終行として取得します。
下のサンプルデータではA列に日付が書いてあり、表の1番下の行は11行目です。
途中の6行目には空白の行があります。
サンプルマクロで実行している内容
① 最終行を格納するための変数を用意
② 1列目の最終行を取得して変数にセット(一番下の行から上に向かって調べる)
③ メッセージボックスで最終行を表示する
'シートの一番下から上に向かって調べる
'最終行を格納するための変数を用意…⓵
Dim EndRow As Long
'1列目の最終行を取得して変数にセット…⓶
EndRow = Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
'メッセージボックスで最終行を表示する…⓷
MsgBox ("最終行: " & EndRow)
マクロを実行すると「最終行:11行目」とメッセージが表示されます。
上の調べ方が最もよく使う方法ですが、下から調べずに1行目から調べる方法も可能です。
ただ、1行目から下に向かって調べる方法の場合は途中に空白行がある場合そこまでの行数になってしまいます。
下のサンプルデータの場合は表の最終行は11行目ですが、6行目に空白の行があるので1行目からデータが連続しているのは5行目までです。
サンプルマクロで実行している内容
① 最終行を格納するための変数を用意
② 1列目の最終行を取得して変数にセット(1行目から下に向かって調べる)
③ メッセージボックスで最終行を表示する
'1行目から下に向かって調べる
'最終行を格納するための変数を用意
Dim EndRow As Long
'1列目の最終行を取得して変数にセット
EndRow = Cells(1, 1).End(xlDown).Row
'メッセージボックスで最終行を表示する
MsgBox ("最終行: " & EndRow)
1行目から下に向かって調べた場合は空白行の手前の5行目が最終行と判断されてしまいます。
エクセルシートの最終列を取得する方法
次は最終列を取得する方法について説明します。
行の場合は下から調べるか、上から調べるかの方法でしたが、列の場合は左に向かって調べるか、右に向かって調べるかで調べ方が変わります。
最終列を取得する方法として最も適しているのはシートの右端(シートの限界の列)から左に向かって調べる方法です。
「Columns.Count」はエクセルシートの限界の16,384列を意味します。
下のシートの例では1行目のA列~H列までが表のようになっていますがD列は空白になっています。
シートの右端の列から左に向かって調べた場合は最終列は8列目のH列となります。
サンプルマクロで実行している内容
① 最終列を格納するための変数を用意
② 1行目の最終列を取得して変数にセット(右端の列から左に向かって調べる)
③ メッセージボックスで最終列を表示する
'右端の列から左に向かって調べる方法
'最終列を格納するための変数を用意
Dim EndColumn As Long…⓵
'1行目の最終列を取得して変数にセット(右端の列から左に向かって調べる)
EndColumn = Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Column
'メッセージボックスで最終列を表示する
MsgBox ("最終列: " & EndColumn)
今度は1列目から右に向かって調べて最終列を求める方法です。
1行目の1列目(A列)から右に向かって調べてデータが連続している最後の列はC列までのため、この場合の最終列は3列目(C列)となります。
サンプルマクロで実行している内容
① 最終列を格納するための変数を用意
② 1行目の最終列を取得して変数にセット(1列目から右に向かって調べる)
③ メッセージボックスで最終列を表示する
'最終列を格納するための変数を用意
Dim EndColumn As Long
'1行目の最終列を取得して変数にセット(1列目から右に向かって調べる)
EndColumn = Cells(1, 1).End(xlToRight).Column
'メッセージボックスで最終列を表示する
MsgBox ("最終列: " & EndColumn)
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